CINEMA PLANNERS > スクール / ワークショップ > 共感とも感情移入とも違う、他者を理解するための新しい方法論を手に入れ、理解できないはずの他者に、深い所から共感することができる、そんな可能性があることを示す「希望の物語」を生み出すことを目指す講座

共感とも感情移入とも違う、他者を理解するための新しい方法論を手に入れ、理解できないはずの他者に、深い所から共感することができる、そんな可能性があることを示す「希望の物語」を生み出すことを目指す講座

投稿日時:2024/02/01 04:Feb:st
投稿者:シバイバ
募集地域:全国
締切:2024/02/28

【講座内容】
あなたの隣にいる、その見知らぬ人は、あなたの理解できない不思議な、ときに異様な現実を生きているかもしれません。その他者の不可思議な世界へと、想像力をとどかせることができれば、創作の可能性も、演技の可能性も無限に広がります。

『群像』(講談社)で2022年9月から1年間連載された東洋大学教授・稲垣諭さんの論考『「くぐり抜け」の哲学』は、理解不可能で、共感も出来ないような事柄を、他者の経験として「くぐり抜ける」ことによって、他者を深く理解し、かつ、自分自身を新しく作り上げる方法であり、その哲学です。

しかし考えてみれば「映画や演劇やドラマなど」も、他者の経験をくぐり抜けることによって、本来到達できなかった向こう岸(たとえば、イスラエル人にとっての「パレスチナ人の経験」、たとえば、男性にとっての「女性の経験」など)へと到達する方法だとも考えられます。

そもそも、様々な理由によって、共感しようという努力なくしては共感できない他者が増えていることが、現代の分断や対立や争いの原因であり、共感できない=他人事になってしまうから、その問題の解決ために動こうとしない人が多くなっており、民主主義が機能しなくなっているのではないか。そう考え「他人事を自分事に変える力を持つ」映画やドラマなどの「シバイ」を利用しようというのが、シバイバのコンセプトであるから、言ってみれば、稲垣諭教授の提唱する「くぐり抜けの哲学」は、私たちがまさにシバイをつくるときに手に入れなければいけない方法でもあると思うのです。

だから、本ゼミは、稲垣先生の指導のもと、2月29日に発売予定の先生の新著『「くぐり抜け」の哲学』(講談社)を読み、他者を理解することの困難を理解し、他者の経験を「くぐり抜け」ることで、理解不能な他人事を自分事として感じていく方法を学びます。

そのうえで、本ゼミが目指すのは、各自が「くぐり抜ける」べき存在(つまり自分にとっての他者、一番共感できない人)を見出し、その他者の経験をなんとか「くぐり抜ける」ことで、不理解や分断や排除や争いを終わらせる、そんな希望の光となるような物語を生み出すことです。

※ 本講座では、学んでいただいた後に、最終的には短編シナリオを提出していただきます。これは6月末に行う社会派エンターテインメント演劇祭(タイトル未定)において、短編演劇として披露していただくものですが、そこでの披露とは別に、講座終了後、その短編シナリオをもとにした長編シナリオを開発し、長編の商業映画もしくは地上波放送局や動画配信サービスなどで配信される連続ドラマ等にするための企画開発を一緒に行っていきたいと考えています。

【どのような人向けの講座か】
・多様な他者を本気で理解したいと思っている人
・争いを本当の意味で止めたいと思っている人
・差別を本当の意味で終わらせたいと思っている人
・たどり着けるはずのない他者をちゃんと描きたいと思っている人
・無理解のまま他人を描くことで他人を傷つけたりしたくない人
・世界把握の新しい方法を手に入れたいと思っている人
・シバイバで学び、意義ある作品を作り、世界と未来により良い影響を及ぼしたいと考えている人

【参加の条件】
・本講座は日本語で行われます。日本語を聞き取り、日本語を話し、日本語でコミュニケーションをとる能力を持っていること。
・経験や年齢、性別、国籍は問いません。
・参加希望者が未成年であった場合、保護者の了承が必要です。
・暴力団員、暴力団準構成員、これらと密接な関係を有する者、その他の反社会的勢力でないこと。
・今回最終的に作品の企画を提出し、短編シナリオを書いてもらうことになりますが、企画書やシナリオ執筆の経験や企画書やシナリオの書き方を知っている必要はありません。
・本講座では毎回事前に提示されたテキストと補足資料を読んだうえでクラスへの参加をしてもらいます。十分余裕をもってテキストを購入しておいてください。

【講師情報】
稲垣諭(東洋大学文学部哲学科教授)
〇略歴
日本の哲学者、東洋大学教授。専門は、現象学、環境哲学、リハビリテーションの科学哲学。北海道生まれ。青山学院大学法学部卒業。東洋大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程修了。2006年「衝動の現象学 フッサール現象学における感情および衝動の位置づけ」で東洋大学文学博士。東洋大学文学部助教、自治医科大学教授、東洋大学教授。

〇作品,著書歴
『「くぐり抜け」の哲学』講談社、2024年
『絶滅へようこそ:「終わり」からはじめる哲学入門』晶文社、2022年
『壊れながら立ち上がり続ける:個の変容の哲学』青土社、2018年
『大丈夫、死ぬには及ばない:今、大学生に何が起きているのか』学芸みらい社、2015年
『リハビリテーションの哲学あるいは哲学のリハビリテーション』春風社、2012年
『衝動の現象学:フッサール現象学における衝動および感情の位置づけ』知泉書館、2007年

【講座スケジュール】
第1回 2月29日(木) 18:00-20:00 あなたの他者はどこにいるのか?
第2回 3月7日(木) 18:00-20:00 「くぐり抜け」の方法論:第一章を読む
第3回 3月14日(木) 18:00-20:00 世界の多数性を知る:第一章を読む
第4回 3月21日(木) 18:00-20:00 コントロールからコミュニケーションへ:第一章を読む
第5回 3月28日(木) 18:00-20:00 民主主義を演じる:第二章を読む
(企画書提出) 4月4日(木) – これまでの読解とディスカッションを踏まえて参加者各自にシバイの企画を提出していただきます。
第6回 4月11日(木) 10:00~12:00 民主主義の他者は誰か?:第二章を読む
第7回 4月25日(木) 18:00-20:00 ゲーム的物語とプレイ的物語:第二章を読む
(シナリオ提出) 5月6日(月) – シナリオの初稿を提出していただきます。
第8回 5月16日(木) 18:00-20:00 人間のふるさと暴力性:第三章を読む
(シナリオ直し提出) 5月25日(土) – 講師や参加者とのディスカッションを経て、シナリオを修正したものを提出していただきます。
第9回 5月30日(木) 18:00-20:00 男性性と弱さ:第三章を読む
(作品発表会) 6月25日から6月30日まで – 優秀シナリオを演劇として上演し、その内容を世に問うイベントを行います。
第10回 7月4日(木) 18:00-20:00 声を掬い上げるために:第三章を読む、またイベントを終え、総体としてどうであったのか、また今後どのように今回の経験と作品を発展したらいいのかなどを稲垣先生とみんなで話し合います。

【使用テキスト】
稲垣諭著『「くぐり抜け」の哲学』(講談社)2/29発売!
※ 初日2/29に読む分は事前にPDFにてお渡しします。
※ まだ確定ではありませんが、出来立ての著書を販売当日に先生からご購入することも可能になりそうです!!!

【参加形態】
〇MEMBER:¥55,000-
・全10回の講座を「築地会場」にて受講していただきます。
・交通費、宿泊費などはご自分でご負担ください。
・前半の5回は、稲垣先生の新著『「くぐり抜け」の哲学』(講談社)を読解するとともに、そこから派生する問題を考えたいと思っています。また、この間、参加者の皆様には、最終的にどのような物語を書きたいかをぼんやりと、そしてだんだん具体的に煮詰めて行ってください。4月4日に企画書を提出していただきます。
・企画書やシナリオの書き方についてはお教えしますので知らなくて大丈夫です。
・後半の5回は、前半5回で学んだことをもとに、最終的には短編シナリオを完成してもらいます。そして、それを事務局の指定した演出家か、あるいはご自身で演出していただき、短編演劇として6/25から6/30までの6日間、他の講座や他の参加者の作った作品とともに、築地本願寺ブディストホールにて披露してもらいます。この披露会では、作品の内容にちなんだ著名ゲストをお呼びし、観客投票により最優秀作品を1つ選びます。賞金は50万円です。
 ・最終的に作品を提出するのは義務ではありません。ありませんが、〆切がないと人間はなかなか作品を仕上げないもの。〆切を利用して自らを追い込み、本講座での学習の成果をさっそく作品にしてみてください。
・しかし、短編演劇祭をやって終わりではありません。むしろ、〆切を利用して出来上がった短編シナリオは、これから開発する新しい映画やドラマなどの火種となるものです。最優秀作品賞を受賞した作品はもちろん、それ以外の上演作品、また上演には至らなかった作品なども、講座終了後も、事務局および講師は、映画化やドラマ化、あるいは小説化や漫画化やゲーム化に向けて、企画開発および営業の手助けを継続的にさせていただきます。
・受講に先立って全10回分の受講料(5,500円×10回=55,000円<税込>)を一括でお支払いいただく、または分割にてお支払いいただきます。
分割でのお支払いの場合、その月の講座回数によってお支払い額が変動しますが、1回分の受講料は5,500円<税込>となります。詳しくは、【受講料とお支払い方法】をご確認ください。
・MEMBERの定員は30名とさせていただきます。
・申し込み締め切りは、2月28日18:00です。ただし、定員になり次第打ち切ります。

〇OBSERVER:¥33,000-
・全10回の講座をオンラインにて受講しいただきます。
・OBSERVERは講師とMEMBERのやりとりを聴講していただけます。
・聴講をすることによって知り得たアイディアをご自分の作品(プロデュース作品、演出作品、執筆作品、企画作品など全て)について利用する場合は、必ず、シバイバ事務局を通して、講師とMEMBERとして受講している者たちに承諾を得ることを了承していただきます。申し込みを行った時点で、このことを了承しているとみなします。
・受講に先立って全10回分の受講料(3,300円×10回=33,000円<税込>)を一括でお支払いいただく、または分割にてお支払いいただきます。
分割でのお支払いの場合、その月の講座回数によってお支払い額が変動しますが、1回分の受講料は3,300円<税込>となります。詳しくは、【受講料とお支払い方法】をご確認ください。
・OBSERVERの定員はございません。
・申し込み締め切りは、2月28日18:00です。

【お申込み方法】
https://shibaiba.com/archives/398
上記URLよりお申込みください
※締め切り2024年2月28日18:00まで


【ハラスメント防止対策ポリシー】
・あらゆる人間の人権を擁護する立場につくこと。
・どのような人も、ハラスメントをする側にも、される側にもなる可能性があります。自分の行動や言動が相手に不快な思いをさせる可能性があります。そのことを承知し、自らの行動や言動が他人を不快にさせていないかに関して注意深くあること。
・他人を自分と同じひとりの人間と認め、その個性とアイディアを尊重すること。
・他人のアイディアを盗まないこと。他人のアイディアを利用する場合は本人もしくはしかるべき相手の了解を得ること。また了解を得たことを作品などに明記すること。




※募集案件に対して応募後のやり取りについては、当サイトは関与できませんので個人情報の受け渡し、面談等直接会われる場合は、細心の注意をお願いいたします。
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ご利用についての注意事項・ハラスメントに対する対応について。

掲載者情報

掲載者シバイバ
担当者河野将悟
お問い合せ先info@shibaiba.com
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お問い合わせ ※ご利用の端末に設定されたメールソフトが開きます。

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