自分にアクセスし、『役の行動動機をつかむ』ワークショップ

　今まで色々なWSに参加してきたけど、いざ稽古に入っても、本番を迎える頃になっても、どうにも役の人物と自分の間にギャップを感じてしまう。演じる役の目的や動機に寄り添えない。役をジャッジしてしまう。役とばっちりハマった感覚を感じられない。

　そんな経験はありませんか？

　NYタイムズ紙から「錬金術師」と呼ばれ、ジュリエット・ビノシュやニコール・キッドマンの演技コーチとして活躍するスーザン・バトソンの役作りは、人間の心理学的な側面からアプローチをしています。
　人間の心の奥底にある満たされない欲求・欲望である『NEED』を中心に、それを隠すような『ペルソナ』という社会に向けて見せている顔、その矛盾する二つによって高まる緊張状態が生み出す『トラジック・フロー』という人生を破滅に導いていく悪癖、この3つの側面から登場人物を徹底的に分析します。

　そのためには、まず俳優が自分自身を駆り立てている無意識の力である『NEED』を経験し、体で理解することが必要です。この『NEED』を探るのに適したエクササイズが、リー・ストラスバーグによって開発された『プライベートモーメント』です。これをハリウッドで『演技の錬金術師』と呼ばれたスーザン・バトソンが、人間の行動原理の根幹となる『NEED』を体験し、発見、理解させる『個人のプライベートモーメント」として発展させました。

　そして、『NEED』に導かれて無意識に生きているのは、生身の人間だけでなく、物語の中で生きている人物も同じです。むしろ、よく書かれている作品であればあるほど、人物の行動動機となる『NEED』がきちんと描かれています。自分の『NEED』を経験した俳優が、その経験を踏まえて探っていく「キャラクター・プライベートモーメント」は、言語化が難しい、より深い登場人物の行動動機、目的を体で体験・理解することができます。

　人間理解を基にした役作りの体験は、役と俳優の結びつきを非常に強固なものにしてくれます。
　本格的なクラスに入る前のイントロも用意しています。色々と不安な方は、イントロのワークから『NEED』に触れる体験をして頂けると思います。

＜日程＞1/16（火）10～13時、1/23(火)、1/30(火)10時～14時、
　2月も毎週火曜日10～14時で予定。
（人数によっては延長の可能性有）

＜受講料＞1回5500円　（税込み）

＜場所＞都内スタジオ（参加者の方にお知らせいたします）

＜ワーク内容＞
　スピーキングアウト（気づきを深めます）、サークルダンス（音楽にゆだねて踊ります）、　　　　リラクゼーション、個人ワーク

様々なワークを通して体験するのは、自分が封印したり、見なかったことにしたりしている「NEED」です。それを体験することで、今まで自分を無意識のうちに動かしていたものの正体を身体で理解することができます。

●WSに参加される方は、青山治の翻訳した『TRUTH(真実)』(而立書房)をお読みになってください。

＜WS申し込み方法＞
sambluemountain@gmail.comまで、メール件名に「NEED入門」として、お名前・メールアドレスと連絡先、演技の経歴、受講動機をご記入の上、お申し込みをお願いします。折り返し、ご連絡致します。

●青山治プロフィール
東京都出身。俳優歴29年、演技講師歴5年6ヶ月、薬剤師歴19年。薬科大学在学中に芝居を始める。
2002 年 9 月から5年間NY で俳優修行。ニコール・キッドマンやジュリエット・ビノシュの演技コーチ、スーザン・バトソン氏のスタジオにて、ロベルタ・ウォラック氏やスーザン・バ トソン氏から演技を学ぶ。他にも、ブラッドリー・クーパーやレディ・ガガの演技コーチ、エリザベス・ケンプ氏やジェームス・ プライス氏にも師事。
NY在住中、リンカーン・センターでの『平成中村座　夏祭り浪花鑑』に祭衆・NYPD役として出演。オフ・オフ・ブロードウェイ作品にも出演。帰国後もシェイクスピアの古典作品から、小川絵梨子氏演出の『12人』や『動物園物語』といった現代劇、アルゼンチンタンゴや落語とのコラボレーションなど幅広く出演。


2017年秋より、都内のスタジオにて俳優の指導を始める。2021年4月〜2023年3月、新国立劇場演劇研修所マイズナー講師。
現在までに、2000人を超える俳優の演劇教育に携わる。
2020年9月、スーザン・バトソン氏の演技術のエッセンスが凝縮された『TRUTH (真実)』を而立書房より翻訳出版。

【ハラスメント防止対策ポリシー】
・受講生が自分の意見、思ったことを言える心理的に安全性のある環境作りを心掛けます。
・当WSでは、暴言や威圧的な発言での指導は行いません。
・WS内での身体的な接触は指導のために必要な場合だけ、社会通念上、適切な箇所に限り行う可能性があります。その目的は、本人が無意識にしている癖に気づいて頂くためであることを説明し、同意を得た上でのみ行います。一般的に水着や下着で隠れるゾーンを触ることは一切ありません。
・ワークの性質上、プライベートなことに触れたり、精神的な状態に関して質問することもありますが、必ず受講生への意思確認をします。