「デモリール対策・俳優ワークショップ」~デモリールを作る前に俳優が知っておくべきこと~ 映画監督 × マネージメント
【デモリールを作る前に俳優が知っておくべきこと】をテーマに、劇場公開映画『エス』の監督・太田真博(演技ワークショップを担当)と、 アイウィズプロモーション代表で長きにわたり俳優のマネージメントに従事してきた伊藤生予誌(座学を担当)が、2日間のデモリール制作のためのワークショップを開催いたします。
アイウィズプロモーションでは、1つのシーンを最初から最後まで通して見せるデモリールは効果的ではない、むしろ避けるべきだと考えています。
理由は大きく2つあります。
1点目はそのスタイルでは俳優さんの準備不足が露呈しやすいということ、2点目は俳優さんが持っている魅力が十分に伝わらない可能性が極めて高いということです。
1点目については、そもそもデモリール用に用意された数分のシーンを限られた準備で完璧に(少なくとも決定的なミスを1つもせずに)演じることなどほとんど不可能と言えます。
シーンの意味を完全に理解し、せりふや動きを覚えてデモリール撮影に挑んでも、見る人たち(キャスティング担当や俳優マネージャー監督ら)を説得することはできないでしょう。
それだけでは、せりふを“本当の意味で”しゃべれていることにはならないからです。
せりふを“本当には”しゃべれていない俳優は、順番に言葉を発しているだけの人に見えるものなのです。
そもそも数分間のシーンを全て演じようとすることに大きな無理があるのだと、私たちは考えています。
2点目についても、デモリールを見る側の立場からお伝えしますと、同一シーンでの継続した演技が数分続いた映像があったとして、それを最後まで見ることはまずありません。
10秒も見ればその俳優さんの力量はあらかた把握できます(したがってデモリールの冒頭10秒に最もいい演技を入れておく必要があります)。
そのまま数分間、同じ状況における演技を見たいとは思わないのです。
次に見たいのは、その人の持つさまざまな魅力です。
例えば、はにかんだ表情が特別に魅力的な俳優さんのデモリールにはその表情が確実に組み込まれるべきです。
しかし、1つのシーンを通して見せるデモリールにおいては、そのシーンに“たまたま”はにかめるポイントがない限り、その最大の武器(はにかんだ表情)を記録することができないのです。
また、1シーン全体を収録すると、どうしても冒頭の10秒は芝居の見せ所というよりシーンの導入部のようになりがちです。
冒頭の10秒で興味をひけなければ、その先は一切見てもらえないと考えてください。
だとするならば、シーン全体を映像に残すのは果たして効果的と言えるでしょうか。(コマーシャルは15秒~30秒でその商品や人物が効果的に表現されています。また、多くの作品に出演している俳優さんのデモリールは、様々なシチュエーションの良い部分だけをダイジェストにしたものが多くあります。)
以上から、私たちアイウィズプロモーションは、1カットあたり数秒から数十秒のカットを連ねていくスタイルのデモリールを推奨します。
また、1人1人の俳優さんが、それぞれの魅力が詰まった効果的なデモリールを準備できるようサポートしていく体制も整えております。
デモリールが自己満足や制作満足にならないよう、普段はデモリールを見る側の人間が2名で、マネージメントと映画監督という異なる立場から制作をサポートします。
このようなスタイル・体制でのデモリール作りは、他では見られないものだと思います。
今回のワークショップでは実際のデモリール制作は行いませんが、私たちが推奨するデモリールの形を体感していただきます。
<“本当に”しゃべっている感覚を手に入れるにはどうしたらいいか>から出発し、リハーサルを重ねていきます。
通常の俳優ワークショップ同様、講師による演技指導も行いますが、これも魅力的かつ効果的なデモリール作りのためという観点からといたします。
時に座学をまじえながら、デモリールに対するよくある誤解を解き、いま本当に求められるデモリールについて追求していく実践型のワークショップとなります。
1日のみのご参加も可能ですが、両日ご参加いただけるとより理解が深まる内容となっています。
デモリールをお持ちでない方、デモリールの作成をお考えの方は、是非ご参加いただき、今後のご参考にしてください。
■内容
<初日>
演技ワークショップ(担当:太田真博監督 / 3時間)
座学(担当:伊藤生予誌 / 1時間)
<2日目>
演技ワークショップ(担当:太田真博監督 / 3時間45分)
まとめ(担当:伊藤生予誌 / 15分)
演技ワークショップは太田真博監督が担当します。
“相手のために演じる俳優が結果的に最も輝く”をモットーに作品を作り続けてきた太田監督ならではの、うそのない演技へのアプローチを体験していただきます。
初日は脚本芝居を中心に、<せりふを本当にしゃべっている感覚>をつかむことを目標とします。
そのために、まずは、せりふそのものについて少し立ち止まって考えてみたいと思います。
例えば「ありがとう」というせりふがあるとき、書かれた5文字だけがせりふでしょうか。
そうでないとしたら、どこからどこまでがせりふなのでしょう。
そんなことを考えてみるところから始め、脚本のシーンを徐々に立体化していきます。
初日の後半または2日目から、即興芝居もとりいれていきます。
即興と言っても気ままなアドリブを見るのがねらいではありません。
目標は<脚本芝居において絶対的に求められる即興性>を獲得すること。
さらにその即興性がデモリールや本番でどのように役立つのか、引き続き脚本のシーンをブラッシュアップさせながら実践的に学んでいただきます。
座学では、制作サイドが何を求めているのか、マネージメント視点そしてキャスティング視点からの効果的なデモリールについてお話します。
■太田真博監督プロフィール
1980年東京都出身。小劇場を中心に役者として活動後、2006年より自主映画制作を開始。
2007年からはTVCMディレクターとしても活動。
2009年、福井映画祭グランプリ受賞作『笑え』(主演・滝藤賢一)を名古屋・大阪で公開。
2010年には『LADY GO』で山形国際ムービーフェスティバル2010グランプリを受賞。
2011年、不正アクセス禁止違反容疑などで逮捕され、30日余りを留置場で過ごす。
2016年、自らの犯罪をモチーフとした作品『園田という種目』(主演・松下倖子)でSKIPシティ国際Dシネマ映画祭長編コンペティション部門ノミネート、福井映画祭長編部門グランプリ受賞。
2024年、『園田という種目』のアップデート版『エス』(主演・松下倖子)を劇場公開(1月・アップリンク吉祥寺、7月・大阪シアターセブン、今後も各地で上映予定)。
<参考資料>
・映画『エス』アフタートーク(井上淳一×松下倖子×太田真博)
「太田演出の秘密に迫る①」
https://www.youtube.com/watch?v=i8QXv_WwJe4
・太田真博監督作『エス』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=Ydo2YK46aoI
・Yahoo!ニュース・太田真博監督インタビュー(連載中)
最新回「自身の逮捕を自らの手で映画に。もう一度、自身の逮捕についての映画を作ることになったきっかけ」
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/fb485a737aac40b5d74de561feb42b7663929be6
・太田真博監督作『エス』公式サイト
https://s-eiga.com/
■伊藤生予誌プロフィール
合同会社アイウィズプロモーション代表
俳優・タレントのマネージメント歴35年。
機械メーカーの営業として就職し20代に転職し、劇団(俳優養成所)のマネージャーとなる。
子役やエキストラの手配・現場からスタートし、チーフマネージャーになり11年勤めてその後大手プロダクションに移る。
そこでタレント1人にマネージャー1人というマンツーマンのマネージメントで、コミュニケーションの取り方やタレントの事をどう考えて行くかなどを学ぶ。
その後、まったく別世界のIT業界へ転職し、3年間勤めインターネットマーケティングやプレゼンスキルなど多くの事を学び業界に戻る。
映画制作会社や中堅事務所に勤めた後、40代でプロダクションを立ち上げる。
独立後はハリウッド作品出演の二階堂智や個性派バイプレーヤーの滝藤賢一を輩出。元トップアスリートのマネージメントも熟し、エキストラから主演俳優、劇団(俳優養成所)から大手プロダクション、そしてプロダクション設立と、様々なマネージメント経験を持ち、ギャラも数千円から〇千万円まで、折衝、契約交渉を経験する。
その経験から俳優を目指す人たちに、マネージメントの目から見た俳優像やアドバイスにも携わりたいとセミナーも開催している。
また、大手エンターテイメントスクールの非常勤講師も務める。
■開催日時
2024年8月1日(木)13:00~17:00
2024年8月2日(金)13:00~17:00
(どちらか1日のみの参加も可能)
■会場
都内山手線池袋・新宿・圏内(ご参加の方に直接ご連絡いたします)
■参加費(テキスト代含む)
1日のみ 9,000円(税込)
2日間 15,000円(税込)
■所要時間
1日 4時間(実技+座学)
■参加資格
18歳以上
■応募方法
参加ご希望の方は下記フォームからお申込み下さい
https://forms.gle/CbU8DQakxuJ8Rpfz6
■プロフィールをお持ち方はフォームをよりお送りください。
当日ご持参いただいても大丈夫です。
■応募締切
2024年7月30日(火)
■定員
10名程度
【ハラスメント防止対策ポリシー】
・参加者に対して、暴言、強要、恫喝、人格否定等のいかなるハラスメント行為を行わず、安心安全なセミナーをします。
・人種やジェンダーなどの差別しません。
・講師による指導や、参加者同士の間で過度な身体接触が起こらないようにします。
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掲載者情報
掲載者 | 合同会社アイウィズプロモーション |
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担当者 | 伊藤生予誌 |
住所 | 東京都新宿区新宿1-36-2新宿第七葉山ビル3F |
お問い合せ先 | awp@ai-with.com |
関連URL | https://ai-with.com/ |
その他情報 | ・映画『エス』アフタートーク(井上淳一×松下倖子×太田真博) 「太田演出の秘密に迫る①」 https://www.youtube.com/watch?v=i8QXv_WwJe4 ・太田真博監督作『エス』予告編 https://www.youtube.com/watch?v=Ydo2YK46aoI ・Yahoo!ニュース・太田真博監督インタビュー(連載中) 最新回:自身の逮捕を自らの手で映画に。一度、大きな過ちを犯してしまった人間を勇気づけられたら https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/ebc489dc4d63f90b2da88515b451174c59daf459 ・太田真博監督作『エス』公式サイト https://s-eiga.com/ |