小説「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」作者の大前粟生さんと世界や日常の「いま」についてあれこれ考えたり物語にしたりする会
【講座内容】
小説『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』の作者、大前粟生さんを講師に迎え、なんと毎回創作発表をやります。
毎回の終わりにお題が出され、次回までにそのお題をテーマにした作品を大前粟生さんを含め全員が書いて提出、当日までに読み合って、ああだこうだと批評し合う。
あるお題をみんなならどう掘り下げますか?そして大前粟生さんならどう掘り下げるんでしょうか?
そういう探求の場、創作の秘訣も分かる。そういった画期的な場がこの講座です。こんなチャンスは滅多にない。少人数制となっていますので、ぜひお早めにお申し込みください。
【講師からのメッセージ】
「社会を物語に落とし込む方法」をみなさんといっしょに考えていきたいと思います。
「物語」を作るということは、あなた自身やあなたが描きたい登場人物と社会との距離感について考えることでもあります。「物語」というフィルターを通すことで、人と社会の関係をあなたが望む方向へとメンテナンスしようとしてみたり、世の中に溢れるストレスやよろこびをじっくりと眺めてみたり、私たちの暮らす世界は本当はこうだったかもしれない、こうあり得たかもしれないといった可能性を思い描くことができます。それらの可能性によって、私たちの生活を、社会を、世界を揺さぶりましょう。
創作に「正解はない」ということの豊かさや難しさにみんなで直面し、あなたやあなたが大切に思う人にとってなにか実りある「物語」を作りましょう。
本講座は、作品の良し悪しを決めるという感じではなく、提出していただいた作品に、他にもっとこういう方向があったかもしれない、こういう分岐が、こういうやり方があったかもしれない、という風に、あなたの可能性を残したまま、さらに可能性を広げるようなレビューや雑談をみんなでできたら、と思っています。
私は本業が小説家ですが、講義で提出していただく作品は小説でなくても構いません。シナリオや、漫画、戯曲、プロットだったり、「物語」の断片だったりしてもいいですし、もちろん、一度も「物語」を作ったことがないという方も大歓迎です。最終的には、20分の発表会に向けて8000字くらいのなにかを作れると最高です。(私もほぼ毎回作品を出すのですが、それを通して創作論などもお伝えできたらと思っています)
リラックスして、できるだけ病まずに、お茶でもしながら、おひとりおひとりの作品で世界をビビらせてやりましょう。
みんなで「物語」と社会を考えることで、研ぎ澄まされていくなにかが生まれることを望みます。
大前粟生
【どのような人向けの講座か】
・作家になりたい人
・大前粟生さんと一緒に創作を模索したい人
・楽しんで創作したい人
・映画や演劇やドラマ、小説、漫画などの力を信じている人
・シバイバで学び、意義ある作品を作り、より良い社会になることを望んでいる人
【参加の条件】
・本講座は日本語で行われます。日本語を聞き取り、日本語を話し、日本語でコミュニケーションをとる能力を持っていること。
・経験や年齢、ジェンダー、国籍は問いません。
・参加希望者が未成年であった場合、保護者の了承が必要です。
・暴力団員、暴力団準構成員、これらと密接な関係を有する者、その他の反社会的勢力でないこと。
・今回最終的に作品の企画を提出し、短編シナリオを書いてもらうことになりますが、企画書やシナリオ執筆の経験や企画書やシナリオの書き方を知っている必要はありません。
【講師情報】
大前粟生
〇略歴
1992年、兵庫県生まれ。同志社大学文学部卒業。2016年、短編小説「彼女をバスタブにいれて燃やす」が『GRANTA JAPAN with 早稲田文学』公募プロジェクトで最優秀作に選出されデビュー。「ユキの異常な体質 または僕はどれほどお金がほしいか」で第二回ブックショートアワード受賞。「文鳥」でat home AWARD大賞受賞。2020年に刊行された『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』は2023年に金子由里奈監督により映画化。2021年、『おもろい以外いらんねん』で織田作之助賞最終候補。同年、『岩とからあげをまちがえる』が日本タイトルだけ大賞を受賞。
〇作品歴,著書歴など
「チワワ・シンドローム」(文藝春秋、2024年1月)
「死んでいる私と、私みたいな人たちの声」(河出書房新社、2022年7月)
「柴犬二匹でサイクロン」(書肆侃侃房、2022年4月)短歌集
「まるみちゃんとうさぎくん」(ポプラ社、2022年3月)絵:板垣巴留
「きみだからさびしい」(文藝春秋、2022年2月)
「ハルには はねがはえてるから」(亜紀書房、2021年6月) 宮崎夏次系との共作絵本
「おもろい以外いらんねん」(河出書房新社、2021年1月)
「岩とからあげをまちがえる」(ちいさいミシマ社、2020年12月)
「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」(河出書房新社、2020年3月/河出文庫、2023年1月)
「私と鰐と妹の部屋」(書肆侃侃房、2019年3月)
「回転草」(書肆侃侃房、2018年6月)
【講座スケジュール】
第1回 3月3日(日) 18:00-20:00 これからやる内容についてのお話
第2回 3月17日(日) 18:00-20:00 創作と合評
第3回 3月31日(日) 18:00-20:00 創作と合評
(企画提出) 4月4日(木) – (6月末公演の企画書提出)
第4回 4月14日(日) 18:00-20:00 創作と合評
第5回 4月28日(日) 18:00-20:00 創作と合評
(企画提出) 5月6日(月) – (初稿提出)
第6回 5月12日(日) 18:00-20:00 創作と合評
(第二稿提出) 5月25日(土) – (第二稿)
第7回 6月2日(日) 18:00-20:00 創作と合評
(演劇公演) 6月25日から6月30日まで – 参加者のシナリオを短編演劇として上演。観客投票によって最優秀作品には50万円が与えられます。
第8回 7月7日(日) 18:00-20:00 作品を書き上げたうえでの課題、総括
【使用テキスト】
事前に用意するべきテキストや参考文献などはございませんが、大前さんのご著書を読んでおくとより理解が深まるかと思います。
【参加形態】
MEMBERとOBSERVERの2種類があります
〇MEMBER:¥44,000-
・本講座も、他の講座同様、6/25-6/30に行われる社会派エンタメ演劇祭に作品を提出することが出来ます。もちろん、提出しなくてもいいです。
・社会派エンタメ演劇祭に作品を提出する場合、20分4人芝居の短編シナリオを、本講座で得たものを反映させながら6月の頭までに書き、それを事務局の指定した演出家か、あるいはご自身で演出していただき、6/25から6/30までの6日間、他の講座や他の参加者の作った作品とともに、築地本願寺ブディストホールにて披露してもらいます。この社会派エンタメ演劇祭では、作品の内容にちなんだ著名ゲストをお呼びし、観客投票により最優秀作品を1つ選びます。賞金は50万円です。
・最終的に作品を提出するのは義務ではありません。ありませんが、〆切がないと人間はなかなか作品を仕上げないものです。〆切を利用して自らを追い込み、本講座での学習の成果をさっそく作品にしてみてください。
・しかし、短編演劇祭をやって終わりではありません。むしろ、〆切を利用して出来上がった短編シナリオは、これから開発する新しい映画やドラマなどの火種となるものです。最優秀作品賞を受賞した作品はもちろん、それ以外の上演作品、また上演には至らなかった作品なども、講座終了後も、事務局および講師は、映画化やドラマ化、あるいは小説化や漫画化やゲーム化に向けて、企画開発および営業の手助けを継続的にさせていただきます。特に今回は、小説家大前粟生さんに講師をしていただくので、小説として出版することを目指したいと思っています。
〇OBSERVER:¥26,400-
・全8回の講座をライブ配信システムにて受講してもらいます。
・OBSERVERは「講師とMEMBERのやりとり」を聴講していただけます。
・授業内のことで、わからないことなどありましたら、事務局の方にメールで質問を送ってください。答えられるものについては授業内で返答して行こうと思います。
【お申込み方法】
https://shibaiba.com/archives/1198
上記URLよりお申込みください
※締め切り2024年2月27日23:59まで
【ハラスメント防止対策ポリシー】
・あらゆる人間の人権を擁護する立場につくこと。
・どのような人も、ハラスメントをする側にも、される側にもなる可能性があります。自分の行動や言動が相手に不快な思いをさせる可能性があります。そのことを承知し、自らの行動や言動が他人を不快にさせていないかに関して注意深くあること。
・他人を自分と同じひとりの人間と認め、その個性とアイディアを尊重すること。
・他人のアイディアを盗まないこと。他人のアイディアを利用する場合は本人もしくはしかるべき相手の了解を得ること。また了解を得たことを作品などに明記すること。
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