元脚本家、元テレビ(ドラマでなく旅とドキュメンタリー)番組ディレクターによる演技の研究場 5月-10月 4月初旬まで受付

開催:2019年05月01日~2019年10月31日
投稿者:H
募集地域:全国  投稿日:2019-03-18 12:32:52


我ながら、誰?というようなタイトルですが、真剣に募集させてください。
多くの人が何度も見たくなる、生理的な部分を刺激する映像。そのために、演技に必要だと考えている事。脚本の解釈をズレなく全員で共有すること、その役者のその人生だから生まれる唯一の表現、創作、それらを引き出す産婆のような演出との相互作用、と考えてます。なんとか実現したく、色々試みてます。

2018年4月から、脚色、脚本をやめた何者でもない私と仕事上縁のあったプロの役者の方々と、演技と演出の実験を1年(4時間×7回)続けてきました。(b面と呼びます)私の目的は自分の表現したい事をお芝居まで正確に反映させる手段を探るため、鍛錬させてもらう事でした。これらは協力してもらっている役者さんにも役に立つ事(だと信じている)なので、完全に場所代の割り勘でやってきました。ここへきて参加してくれていた役者さんたちの仕事が増え、スケジュールが合わせづらくなりました。(こんな風に書くとこの場のおかげ、という臭わし風ですが、活動はごく短い時間ですし、もともと向上心があったから、こんな実験場にも参加していた人達だった、だけです)そこで、共に演技の実験をしてくれる役者さんを新たに募集します。

開催概要
人数 最大5名(最小2名から開催)
場所 大塚、高田馬場(予定)駅最寄りのスタジオ
料金 場所代の割り勘定(だいたい千円代)
日時 5月上旬から10月くらいまでに4時間×全4回(参加者の都合によっては最短で3週に一度に開催)
募集受付期間 2019年4月7日まで
(今回はスケジュールでは難しいが、興味がある、という方もこのタイミングで連絡いただければ今後の動きがあった場合にお知らせしようと考えています)

○参加してほしい皆さま
プロアマ問わず(経歴問いません。そもそも主催者に何もありません。経験はとても大切ですが、一方で潜在的な力は測れないとも思ってます)創造的な演技を研究、探求したい方。創造的な演技の具体的な考え方については、最後尾に示しました。こちらを読んで違和感のない方。演技について純粋に知りたい、探りたい、と真に思っている方。そのために、知識、知恵を共有する人達との実験の場が必要だと考えている方。

●おそらく、合わない、役にたたない、と感じる方。
・演技に対する基礎的な知識がない方。興味の湧かない方。(現場経験がない方でも、演技に関する良書はたくさんありますし、その気になれば簡単に無料で読む機会が得られます。それらを面倒と感じる方は、単純に、「演技」にそこまで興味がないと思います。「試みたが、良くわからなかった」なら一度話をしましょう)
・ひたすら演技だけ練習したい方(少なくとも全4回の間では、考えたり、話し合ったりする事の方が圧倒的に多いです。知識、知恵を共有して、混ぜたり、膨らませたり、反応させたり、再現できる事が目標です。主催者の目標も生の演技を練り上げる事ですが、作り方をある程度共有できた時点から、演技の割合を増やしたいです)
・発声、身体のコントロールについて知りたい方(主催者に専門知識がありません)
・固定スケジュールを望む方(教室ではありませんので、参加者のスケジュールによって変動します)

○主催者が、参加者にこの場から得てもらえるよう、努力する事。
□全員
・理想(綿密な読解を元に役者自身の人生を元にした感情を感じる創造的演技)への挑戦
・奇抜な工夫、大失敗してもいいと思える場所。
・新しい角度での自己評価。自身の特徴を掴む。現在地の確認

□特に初心者の方
・演技で表現する事について、自分の意思を確認できる。(演技する事が好きか、職業としてやっていきたいか、など自分に“適切”な問いが得られる筈)
・基本的な考え方、勉強の仕方のヒントが得られる。
□経験者、プロの方
・利害の関係ない場所で一人では練習できない部分を試せる。
・次の現場で試したい事ができる。
・現場で考え方の相違が出たとき、話がしやすくなる。(b面参加者の話)
※知識、総合的な力の差が大きい場合は主催側で別枠で勉強会をするなど、できる範囲で工夫し、誰もが満足できるレベルで「使える場」にしたいと思っています。

参加までの流れ
●なんか気になる、な方 こちらのサイト、もしくはメール(hayashipool-j@yahoo.co.jp)まで氏名、職業、興味が湧いた点について教えて下さい。これまでの活動と主催者についてもう少し分かる資料と質問事項をお送りします。(詳細を見て、違うな、感じたら質問に返信する必要はありません)
●もっと気になる、となった方。
質問事項(自己紹介と志望動機など)を記入し、返信してください。疑問や質問があればお気軽に。
主催者が役に立てそうか、主催者では役不足か連絡いたします。
※文章表現が苦手な方は電話番号をお知らせください。考えている事と文章表現が近くなるにはそれなりに訓練が必要だと思います。電話などでお話できればと思います。
●気になる点がクリアになり、それでもやってみたい、となった方。お会いして一緒にシンプルな演技を作ってみます。友人知人誘っての応募の場合、同時に行えます。(誰も知らない状態から始めるより、早くリラックスできるのでお勧めです)オーディションではありません。使える場になりそうか判断してもらえればと思います。こちらも自分が役不足と判断した時は、きちんと説明します。
●以上を経て、4月下旬、主催者が参加者の構成を検討。連絡いたします。
※ぜひ参加していただきたい、と考えても、人数や年齢、性別などでチームを構成した結果、参加できない可能性もございます。例えば、同性が3人揃うよりも異性が一人は入る方が練習の幅が広がります。その場合もせっかくのご縁が生かせるよう検討します。

1回の流れ基本
・2週前くらいまでに日時の決定(参加者にもよりますが火水木金~16時までの間が多い)
・10日~1週間前くらいまでに参加者に合わせ主催者が4分程度の台本(希望で既存のドラマで準備する事も可能)を用意し送付。準備してほしい内容もお送りします。
・当日
1ウォームアップ(15%)
2その回のテーマに沿って全員でホンの中身を整理する。(60%)
「一番作品をおもしろくする解釈」を共有して、そこから総出でウンウンとアイデアを捻りだします。アイデアこそ、その人しか出ないものを出してほしい。
3演技してみる(15%)回を重ねれば、演技の割合が増えると思います。
4振り返り(10%)

全4回テーマ(予定)
1ホンを創造的に解読する。目的、理由、障害
2共通言語「動詞」
3動き
45役者としての自分の特徴

主催者プロフィール

1978年生まれ、制作会社にてテレビ番組制作、2006年退社。2008年脚本新人コンペ「城戸賞」準入賞。以降、脚色、映像制作など。2018年より演技の実験場の活動を開始。

創造的演技について私の考え方。
居酒屋で枝豆をつまみながら「やっぱ夏はこれだね」って言わなければいけない時。「毎日仕事仕事って私の事は大事じゃないの!?」「今大事な時なんだよ!」って言わなければいけない時。仕事してればあります。繰り返し使われてきた設定、セリフ。主役でない時は特に多いかもしれません。でも見方を変えればそのようなセリフこそ個性が全面に出る時です。創造的なホンを書くのは脚本家の仕事なので、シンプルなホンで私の考えている「創造的な演技」について見方を感じてもらえたらと思います。

実際参加してくれてる役者さんのお仕事の例(少し改変)から。
サスペンスドラマのワンシーン。長年、教え子女性と秘密に付き合ってきた先生(家族あり)が、別れ話をされ、怒りで教え子女性を殺してしまう、さらに、先生の後輩がやってきて、それを目撃される、というシーン。
後輩:先輩、警察に行きましょう。
先生:ま、まってくれ。一日、一日だけ時間をくれ。整理したい。

この「先生」のセリフ、どんな風に言い方を決定しますか。
こちらの現場は時間がなく、「酔っていた」という設定を直前で取り消され、さらに新しい条件を追加され、リハーサルなしにいきなり本番だったそうです。とても気の毒ですが、珍しい事ではなさそうです。オンエアーを見ると、ただただ自己中心的おじさんがいました。役者はまじめに取り組んだと思います。間違ってもいません。でも役者としてアイデアを準備していなかった事が丸見えです。おそらく、視聴者からも制作からも印象に残る演技にはなっていないと思います。
 有名事務所の有名主人公はいますが、一回完結で、犯人が主役とも言えるので、やりようによっては、見る人に何かを感じさせるチャンスはあった。次の仕事へ続くような爪痕も残せたはず。と私は偉そうにも無責任にも感じました。

何をすればよかったか考えてみます。色々な演技論があります。やる事は山ほどあります。でも、どこでも言われている事ですが、まずホン全体を捉えなければ始まりません。作品が言いたい事は何か。そのためにどこが一番盛り上がるべきか。主役の性格がどう見えればおもしろくなるか、そのために自分の役のキャラクターはどうすれば主人公が映えるか。デッサンと似ている部分もあるかもしれません。対象を直接描くだけでなく、空白を捉えたり、「骨」を捉えたり、これは脚本を書く時から脚本家がやっている事でもあると思います。
映像作品を作る事は皆で各々絵筆を持って一枚の絵を描く事に例えられるかもしれません。監督が絶対的な力を持って統制するやり方もありますが、私は個の力を最大で使い切るのが見たいです。時間も労力も莫大に必要になりますが、私の嗜好です。そのために、どんな絵にするのか共通の認識を持つ事。どんなに一人画力の高い人がいても、足並みをそろえなければ上手すぎる筆が滑稽に見える事もあります。監督だけでなく、誰もがそれぞれを、全体を見る力が必要だと思ってます。

 ドラマの例に戻ります。殺人現場には(なんと)もう一人目撃者がおり、その人物にその後、数十年に渡って脅される、という設定。殺人者とそれを脅し続けた者、その二人の老人がいわゆる高潮ザパーンの断崖絶壁で追い詰められるのがクライマックス。人間の本性が見える大事なシーン。このクライマックスの役者は若い時とは別の老人がやっています。長年先生を脅し続けた人物は年老いてなお、自分を守る為に新たに殺人を犯しました。犯人が二人いるのなら、当然、二人はできるだけ違うキャラクターに見えなければ面白くありません。過去の身勝手な殺人は「先生」が犯しましたが、一度は否定した殺人をここでは認め、後悔していた様子も見せています。

 そこから若い頃の「先生」をどう演じればいいのか方針を立てる事ができます。
後輩:先輩、警察に行きましょう。
先生:ま、まってくれ。一日、一日だけ時間をくれ。整理したい。
 この先生のセリフを役者は自分のためだけの身勝手なセリフとして発声しました。成立します。なにしろ、脚本家もその想定で書いていた可能性もあります。でも、もっとおもしろくなりませんか。作品として全体として捉えた時、さらなる悪人(脅す人間)と差をつけた方がいいと判断できます。「自分は真に自首したかったが、本当の家族の為にできなかった」と葛藤を作ります。本編にこの話は出てきませんが、自分で作ります。もちろん、もっと他のアイデアもあるべきです。一番作品全体が盛り上がる選択肢を選びます。複雑で魅力的な人物像ができると思います。

 脚本家と同等に創造が必要だと伝わりますか。しかもこれは、創造的な「読解」をしただけで、まだこれから、動きや話し方についてもやる事はたくさんあります。当たり前の事を偉そうに、と思うかもしれません。うまい役者さんが意識的に(または無意識に)行っている事を説明しただけとも言えます。でも、色々な演技論の本はありますが、このような考え方を示す本をまだ私は発見していません。そしてそれを伝えられるなら、圧倒的に可能性が広がる役者さんはたくさんいるのではないか、と考えています。
以上、よろしくお願いします。

運営の皆さま、このような貴重な場をありがとうございます。


東京都渋谷区本町一丁目
hayashipool-j@yahoo.co.jp
.