中編映画「心のトポロジー」プロデューサー募集

■ はじめに
ENBUゼミナール映画監督コースに在籍し、映画制作を実践的に学ぶ、東京大学大学院の悠鳴（ユーメー）と申します。
このたび、ENBUゼミナール監督コースの卒業制作として、中編映画『心のトポロジー』を制作いたします。 現在、本作のプロデューサーを募集しております。完成後は新宿K’sシネマでの劇場上映も行われます。
さらに、国内外の映画祭への出品にも積極的に取り組んでまいります。映像表現に真摯に向き合っていただける方のご応募を心よりお待ちしております。

■ 作品概要
タイトル：「心のトポロジー（仮）」
尺　　度： 50分（予定）
撮影地域： 都内および近郊（室内中心／海辺の外景あり）
撮影時期： 2026年4月（相談可）

■ あらすじ
佐久間直（さくま・なお）と高原恭介（たかはら・きょうすけ）は、都心の小さなアパートで静かに暮らしている。直は20代の無職の青年。一日中ほとんど家にいて、言葉少なに絵を描く。彼の夢の中にだけ現れる「島」のイメージ——遠いのに近く、近いのに触れられない島々を、彼は恭介の顔を見つめながら描き続けている。その語りはどこかたどたどしく、この世界に完全には属していないように聞こえる。

一方、恭介は30代の博士課程の研究者で、位相空間の「連結性の破れ」を研究している。日常は静かで穏やかだが、その沈黙の奥にはどこか言語化し得ない不安が沈んでいる。彼にとって直の絵は、自分が世界に繋がっていることをかろうじて実感させてくれる唯一の“場所”だった。

ある日、かつての友人・比嘉美沙（ひが・みさ）が、アメリカから突然帰国する。“言葉が崩れてゆく感覚”に怯える美沙は、恭介に再び助けを求める。海を越えたはずの彼女の症状はむしろ悪化しており、彼女の語る孤独は、恭介の内側に沈んでいた「未解決の断裂」をそっと揺らす。その頃、直の絵はゆっくりと変質しはじめる。青く滲み、形を失い、やがてひとつの「孤立点」が画布の中心に浮かび上がる。まるで直自身の内側から“連結性”が静かに崩れていくように。

そして直は、ふらりと姿を消す。恭介が必死に探し回るなか、直は海辺へと辿り着き、海辺綾女（うみべ・あやめ）と名乗る女の声に導かれるように水の中へと歩み入る。綾女はこの世界の輪郭の外側から
彼を呼び寄せるように、ただ静かに問いかける——「あなたは、どこから来たの？」

三日後、直は何事もなかったように戻ってくる。しかしその言葉はどこか冷たく、“自分という輪郭”さえ怪しく揺れているようだった。恭介は、直の心に触れたいと強く願うほど、彼がどこにも繋がっていないように感じ、ついに鏡を直の前に置いて「今日は、自分を見ながら描いてみてほしい」と告げる。

しかし翌朝、絵は一筆も描かれぬまま、恭介は血の中に倒れている。直はただ静かに微笑み、部屋を出る。
まるで何かが、“別の位相”へと移行したかのように。

■ 求めるプロデューサー像

• 学生映画・自主制作・インディペンデント作品に関わった経験のある方
• 少人数チームでの丁寧な現場づくりに興味がある方
• スケジュール管理・ロケ交渉・制作実務が得意な方
• 海外映画祭への応募を視野に、作品の完成度を一緒に高めたい方

※ 制作経験の多寡よりも、作家としての意識、独自の世界観、そして責任をもって作品に向き合える方 を求めています。本作は静かで繊細ですが、強い「世界」を持つ作品です。その世界に興味を持ち、主体的に関わってくださる方であれば、経験は問題ではありません。そして、「自分の作品」と思って関わっていただける方を心からお待ちしています。若い監督と“作品世界”を根本からつくってみたい方、大歓迎です。

■ 業務内容
• 監督との企画・世界観共有、脚本ミーティングへの参加
• 撮影スケジュールの調整、ロケ地の簡単なリサーチ・許可確認
• キャスト・スタッフとの連絡調整、出演者募集のサポート
• 撮影当日の現場サポート（進行補助・交通や移動の管理など）
• 予算管理・経費整理（必要最低限）
• 撮影準備のタイムライン管理（美術・撮影・音響などの基本的な進行確認）

■ 謝礼
本作はインディペンデント作品のため高額なギャランティはご用意できませんが、可能な範囲で謝礼は相談のうえ負担いたします。詳細はメールまたはお会いした際に、ご希望や作業内容に応じて決定させてください。

ご興味をお持ちいただけましたら、お問い合わせはメールでお願いします。(shi1594983336@gmail.com)
その他の応募は下記のグーグルフォームで作成していただければ幸いです！
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfFo3b40sYXMY6Ic7YVkjM1rK4CrHeZ8KYtRZmJ6raGD58iqg/viewform?usp=publish-editor

【ハラスメント防止対策ポリシー】
スタッフを尊重し、暴言や中傷する言葉や行動は一切禁じます。 撮影準備と現場でお互いに尊重し合う態度で最初から最後まで臨むことをお約束いたします。 最高の待遇をさせていただきます。